『ムサシ』 [演劇]
兵法の書と言われる『五輪書』を自身で記したこと。
そしてなにより、巌流島の闘いで、佐々木小次郎を打ち破ったこと。
・・・宮本武蔵といえば思い浮かぶのはこれらのこと。
この芝居の武蔵は?
「ムサシ」 (作:井上ひさし~吉川英治「宮本武蔵」より~、演出:蜷川幸雄)
題字は 黒田征太郎氏
桜の樹の下には・・・ [旅行]
今年も友人たちとお花見を計画。
果てさて、どこへ行こうか?
目黒川・上野恩賜公園・千鳥ケ淵・隅田公園・・・。
かつて訪れた名所は、出来れば避けたい。
とりあえずは、一度行ってみたかった話題の場所へ。
左:ミックス焼 右:スジ焼
まずは腹ごしらえということで。^^;
開店直後の11時過ぎにすべり込んで、早々にランチを。
ここでは、自分で焼くのではなくて、焼きたてを運んでくれる。
甘辛な味付けが大阪風?
この他にモダン焼(焼きそば入り)も注文したが、ミックス焼が一番美味しかった。
くせになる味だと聞いていたけれど、個人的には今ひとつ。
お店を出ると、結構な行列だった。
それから、ビル街をゆっくりと散策して。
向かった先は↓
ここ、谷中墓地。
墓地の桜といえば、ついつい思い浮かべてしまう言葉が。
桜の樹の下には屍体が埋まっている!
これは信じていいことなんだよ。
何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか。
(梶井基次郎 『桜の樹の下には』 より)
おぞましい美しさというのだろうか?
それでも、満開の桜を想う気持ちに変わりはない。
墓地ということで、宴会は抑え気味。
静かに歩く人が多かった。
通り沿いに著名人のお墓がいきなり現れて、思わずカメラに収める。
横山大観 (右隣に鳩山家のお墓も)
川上音二郎像の台座
横山大観といえば、没後50年の展覧会が一年前に開催され、(こちら)
川上音二郎についても、彼を主人公の芝居が一昨年に上演されていた。(こちら)
偶然とはいえ、どちらにも出かけていたから、ここで出会う縁を感じることになった。
そして、「川上音二郎の像」には、台座のみで肝心の銅像はない。
これは戦時下に、いわゆるお国のために、銅像を供出したからだという。
彼が駆け抜けた時代を象徴しているような気がした。
遅れて一気に咲いた桜が、風に乗って可愛い吹雪のようにちらちらした。
この風景を見たくて、毎年お花見に出かけている。
散り際の桜にならば言えること
桜しべ降るよこんなに散らかして
ちちははの骨が重なる冬桜
【河西志帆さん】のこれらの作品が胸を打つ風景でもあった。
そして、〆はやっぱり食べもので。↓
丸の内オアゾの「ドゥバイヨル」 テイーセット
谷中「あづま家」のソフトクリームあんみつ
どちらも絶品。
お花見はやはりこれでなくちゃ。
≪陸の一週間≫
桜も散って、太めばかりが目立つ陸。
体重 12.7㎏
まあるい今日(4月11日)の陸
3兄妹集う [兄弟姉妹]
さよならシアタートップス [イベント]
斜向かいに紀伊國屋書店があり、通りをそのまま進めば伊勢丹に突き当たる。
そんな大都会の一角に、この小さな劇場はある。
それも、あと数日を残すだけになった。
このビルの1・2階には喫茶店があって、コーヒーを注文すると、丸ごと茹でたポトテが付いたことを思い出す。
はふはふ言いながら、マーガリンか塩でこれを頬張った。
大きめのポテト1個が、小さなポテト数個に変わって、そのうちポテトは付かなくなった。
4階に劇場があると知ったのは、いつだったか?
1985年秋にオープンしたこの劇場、THEATER/TOPSが3月末をもって、閉館する。
その知らせに平静でなかったのは、私たち観客ばかりではない。
その証拠にこうして、いくつかの劇団や役者、芸人たちによって、最終公演が開催されている。
「さよならシアタートップス 最後の文化祭」(2009年3月18日~29日)
『夜の来訪者』 [演劇]
セリフが主体の心理劇。
サスペンス。
なんだか面白そうなキャッチが並ぶ。
おまけに、あの名優が初演出だとか。
『夜の来訪者』 (作:J・B・プリーストリー、翻案:内村直也、演出:段田安則)
『トワイライツ』 [演劇]
「もしもあの時に違う選択をしていたら」
誰にも、そんなふうに思い出す出来事があるだろう。
たとえば、入学だったり、就職だったり、結婚だったり、その他もろもろ。
違う選択をしていたら、今はどんな人生を送っているだろうか?
残念だけれど、それは知ることが出来ない。
ささいな事柄から、人生の一大事に至るまで、無数の選択の結果が今ここにこうして在るという厳然たる事実が全てだから。
でも、芝居ならばそれが出来る。
“妄想と現実の狭間を行き来する男女。相反する二つの世界。” とチラシにはあった。
モダンスイマーズ公演 『トワイライツ』 (作・演出:蓬莱竜太)
ここでは、主人公・歌子(鶴田真由)が、結婚相手について実に4通りの選択をしてみせる。
最初のケースでは、隣家に住む、頼りない・富田薫(津村知与支)と結婚。
薫には生活力がなく働く意欲もないから、貧しい暮らしぶり。
それを咎める歌子の粗暴な異母兄(山本亮)が薫を襲う。
暗転。
二番目のケースでは、頭脳明晰で、人生にも強気な・富田薫(古山憲太郎)と結婚。
薫が投資した株で儲け、会社経営も順調、リッチな暮らしぶり。
粗暴だった兄は人が変わったように、薫の従順でおとなしい部下となる。
しかし、薫は愛人を作って、歌子は少しも穏やかではない。
やがて、株は暴落し、事業もうまくいかなくなる。
暗転。
三番目のケースでは、純情で、弱気な・富田薫(西條義将)を避けて、別の男性と結婚。
夫は、小さな工務店を経営し、そこそこの暮らしぶり。
歌子には、薫が自分への思いに蓋をした、優柔不断さが許せない。
薫は歌子にそれをなじられ、絶望する。
暗転。
最後のケースでは、誰とも結婚はしない。
歌子と異母兄との禁断の愛を一瞬、垣間見せる短いシーン。
歌子役は一人が演ずるのに、富田薫役は3人が演ずる、3人1役というユニークさ。
役者は、あて書きしたかのように、それぞれの薫にピッタリする。
どれもが現実なようで、妄想のようで。
人生そんなに甘くないというような、暗い現実(あるいは妄想)ばかり。
どれを選んでも大きな違いはない、といっているようでもあった。
でも、歌子の現実はたったひとつだけ。
それはこの中のどれなのか、ふと思い当った。
上演 2時間
ところで、蓬莱氏は、モダンスイマーズの座付き作家で、弱冠33歳。
ストーリー重視の作品が多いという印象があった。
演劇界の芥川賞とも言える「岸田國士戯曲賞」をつい先ごろ受賞した、新進気鋭。
ところで、「岸田國士戯曲賞」つながりでは、
ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)もちょうど10年前に受賞している。
そして、KERAといえば、3月6日、緒川たまきさんとの入籍が発表された。 (KERAのブログより)
二人の噂はどこかで聞いたことがあったけど、現実のものとは思えなかった。
でも、妄想だとも思わなかった。
なんだか、『トワイライツ』みたい。笑
いやはや、メデタイです。
≪最近の陸≫
ただひたすら噛むだけ。
横浜に感謝 [友達]
今回は横浜でお迎えすることに。
湘南新宿ラインや、みなとみらい線の開通で目覚ましく便利になった横浜。
それなのに、横浜へ行けば、元町・中華街・山下公園のワンパターン。
これではいけない。
横浜在住の友人Yに、ちょいと相談してみた。
「案内するわよ」
Yとは大学で同じクラスで、それ以来ウン十年の付き合い。
思わぬ展開だったけれど、有難くお願いすることにした。
Y氏の運転するスカイラインで、いざ出発。
ハイパーとパイパー [演劇]
今年は三寒四温というより、二寒五温、いや一寒六温が実感には近い。
もし、そんな言葉があればだけれど。
そんな中、出歩いているわりに風邪や花粉症とは縁がない。(今日までのところ)
とは言っても、隠せない老化現象が一つ・二つ。
(一つ) 芝居や本のタイトルをよく間違えること。
先日も紛らわしい芝居のタイトルについて記事にしたが(こちら)、今回はもっと大きなミステイク。
「パイパー」(Piper) を 「ハイパー」(hyper)とカン違いした。
英語にすると一目瞭然、半濁点が付くか付かないかで意味が大きく違う。
例えば、“ハイパー面白い台本” (ケラリーノ・サンドロヴィッチblogより)などと使う。
しかし、“パイパー面白い台本”とは言いにくいし、言わない。
そうすると、パイパーとは何ぞや?
そこで、
NODA・MAP 第14回公演『パイパー』 (作・演出:野田秀樹)が満を持して?登場する。
ここでの「パイパー」とはこんな人↓
稽古風景 舞台では金属の管を使う (「パイパー」プログラムより)
金属的な衣装で身を包み、両手もパイプ状の管で繋がれている状態。
もともとは、人類を幸せにするために作られた生物という設定だが、ストーリーが展開するにつれて逆の働きもする。
なにしろ、人類が火星に住み始めて900年後の世界を描いているのだから、説明は難しい。
そんな時代に生き残って、「希望もそして絶望も絵空事」と訳知り顔の姉(宮沢りえ)に、希望を説く妹(松たか子)。
二人がたくましい。
希望の花が咲くラストシーンに救われた。
ぜんぜん話は違うが、野田秀樹といえば決まって思い出す数年前の一シーン。
それは、大河ドラマ『新選組!』(NHK)でのオールスタッフ・キャスト顔合わせの席でのこと。
話題のドラマだったから、こうした裏話もちらちら放映されていた。
彼は、このドラマの脚本家・三谷幸喜氏のキャスティングで、勝海舟を演じることになった。
もちろん、NHKどころかテレビ初出演。
そこでの挨拶がふるっていた。
“僕はもともと大器晩成と言われてましたが、これがそうだったのかと”
この言葉を思い出す度に、私には遠いNODA・MAPが近づいてくる気がする。
(二つ) 度忘れすること。
友人の誕生日を祝う会食を、てんぷらの深町で。
メニューは、海老2、魚3、野菜5、天丼・天茶・天バラのいずれか、それにデザートのランチコース。
写真はOKと言われたので、天ぷら一つ一つをカメラに収めた。(ここでは省略)
それを場所を変えた、喫茶店でいちいち確認したりして。
ところが、一つだけ「これなんだっけ?」
私も、友人二人もその名前が出てこない。
ふきのとう、つくし、こごみ。。。
違う、違うと言いながら、肝心の名前が出てこない。↓
これは何?
気にしながら、また別のお店で、おしるこなどもすする。
こんな場合は誰かに聞くといいのよね、と言いながら。
と言ってもそんなことはしない、とりあえず「こごみ」ということで落ち着く。
違うような気もするけど。。。決めないと、ゆっくりおしるこも食べられない気分。
実はしっかり食べた。笑
家に帰ると、翌日が生協の注文〆日だからと、いつものようにカタログをチェック。
何の気なしに開いたページに。。。こんな偶然もあるのね。
あった、あった、それがあった! な~んだ、「こごみ」じゃないじゃん。
「たらの芽」が正解!
あーあ、すっきりした。
≪陸も探検≫
陸は探検するのが日課。
これは ふきのとう (食べられます)
これは 友人のバッグ
バッグの中にあったのは↓
いつものN夫人からのプレゼント、手作りペットボトルカバー、ペットボトルも付いてました。
ささやかだけれど・・・ [出来事]
これを、「ささやかだけれど、役にたつこと」と訳したのは、村上春樹(作家)だった。
彼が、イスラエル最高の文学賞・エルサレム賞の受賞講演で、イスラエルのガザ攻撃を強く批判したと、昨日の新聞は大きく伝えている。(記事は こちら)
周囲の反対を押し切って現地入りした理由は、この講演をすることにあったとも。
いまや、世界のムラカミとなった彼が、著者のレイモンド・カーヴァーを広く紹介すべく、20年前に翻訳したこの作品。
暮れに観た芝居『あれから』は、この作品に通じるものがある、とチヨロギさんに教えて頂いた。
そうと知れば、ぜひ読んでみたかった。
35ページの短編小説。
息子の8歳の誕生日用にと、妻がパン屋にチョコレートケーキを注文するところから物語は始まる。
ところが、息子は誕生日の朝、交通事故に遭い生死をさまよう。
パン屋は、受け取りに来ないバースデーケーキの扱いに困りはて、自宅に電話をかけ続ける。
昼となく夜となく。
事情を知らない夫も、動転している妻もそれと気付かず、気味が悪いと電話を切る始末。
3日後、息子が亡くなり、妻ははたと思い当たる。
半ば怒りにまかせて、夫とともに深夜パン屋を訪ねるが。。。
「よかったら、あたしが焼いた温かいロールパンを食べてください。ちゃんと食べて、頑張って生きていかなきゃならんのだから。こんなときには、物を食べることです。それはささやかなことですが、助けになります」 (村上春樹訳 『ささやかだけれど、役にたつこと』132pより)
昏睡状態の息子につきっきりで、空腹を感じなかった二人が、そのパンを一つ、二つ食べ始める。
やがて、二人はパン屋の語る孤独や無力感に耳を傾け始めた。
物を食べることで人は救われることもあるのだと、実感できた瞬間だった。
まるで、この短編小説が縁になったかのように、私にもささやかな良いことが続いている。
その一。
時々立ち寄る近所の輸入雑貨店、その店員の一人(女性)に記憶があった。
きっとどこかで会っている人だと思うけれど、それがどこなのか思い出せない。
ある日、陸の散歩中に彼女を見かけて、ごく近所に住む方だったと分かった。
相手の方も私に気付いたよう。
こんにちは、と言えば良かったのに、なぜだか互いにバツが悪くて避けるような気分に。
お店で会ってもそうだった。
つい一週間前、そのお店でまたバッタリ。
ちょうどセール期間中で、彼女は忙しく立ち働いている様子。
私はレジを済ませて、すぐに帰ろうとした。
そこへ追いかけるように、彼女が
“コーヒー、いかがですか? いま淹れたばかりなんですよ”って。
嬉しかった~。
紙コップに入れたコーヒーを差し出す彼女と、ぽつぽつと話が出来た。
それに、飲んだコーヒーの美味しいこと!
その二。
つい一昨日のこと。
「陸ちゃんの兄弟です」というメールが届く。↓
初めまして我が家にも幸運荘生まれの柴犬がいます。
平成7 11月24日生まれの13歳の権太(ごんた)です。
権太の兄弟を探したくて血統書に書いてある幸運荘で検索した結果、陸ちゃんにたどり着きました。
陸ちゃんを見てあまりにも権太とそっくりでびっくりしました。
父親は池丸号、母親は菅姫号です。
(以上、原文のまま)
ちなみに、陸の父親も池丸号。(母は、香奈姫号)
陸は平成8年9月8日生まれの12歳だから、権太クンは1歳年上のお兄ちゃん!
そして、妹のチコちゃんと権太クンは、両親が全く同じ、兄妹!
うわぁ~、なんと嬉しいことだろう。
これは、ささやかだけれど、といっては申し訳ない、嬉しい出来事だった。
そして、送って頂いた、権太クンの写真。↓
参考までに、陸はこちら。↓
体型までも似ているような。。(失礼)
ともかく、ソックリ!
その三。
そして昨日・今日。
ここ数日の2月とは思えない暖かさに、梅がチラホラ。
そして、河津桜も満開になった。
窓から見える風景 (2月17日)
椿山荘にて 満開の河津桜 (2月16日)
おまけに、こちらも。
和菓子・おしるこ・抹茶セット (2月16日)
『しとやかな獣』 [演劇]
たとえば、向田邦子さん(作家)が、『荒城の月』の冒頭、
♪ 春高楼の花の宴 巡る盃かげさして
この「巡る盃」を「眠る盃」だと間違って覚えていた話は、よく知られている。
それと比較するのもおこがましいが、芝居のタイトルを『しなやかな獣(けもの)』と思い込んでいた。
紛らわしいといえば、まぁそうだけど。
正しくは、
『しとやかな獣(けだもの)』 (作:新藤兼人、演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ(通称:KERA))
そもそもは、川島雄三監督・若尾文子主演で、1962年に映画化された作品。
御年96歳の新藤兼人氏が、47年前に書いたその脚本を、今回KERAが舞台化した。
関西を味わう [出来事]
『初春花形歌舞伎』を鑑賞した翌日のこと。
ブログでお付き合いのあるチヨロギさんと、イノダで待ち合わせ。
ちょうどランチタイム。
後でまたここに戻るとして、ひとまず別のお店へ向かいたい。
気になるレストランがあった。
チヨロギさんの了解を頂いて、移動しながら予約を入れる。
「今なら空いておりますが、何分で来られますか?」
『初春花形歌舞伎』 [演劇]
お正月に、市川海老蔵や中村獅堂という「モテ男達を見てやろう」(missoちゃんの言)という企画。
私には、久々の歌舞伎鑑賞となった。
もしや、何十年ぶり?
さあさあ、「初春花形歌舞伎」 昼の部開演でございます。
松の内に、すでに夜の部を堪能したmissoちゃんは、海老蔵を見る目がまるで違う。
目が、口元が、声が、そして姿が。。。その魅力を挙げれば、きりがないようす。
舞踊劇「二人三番叟」の後に、満を持して、海老蔵登場!
「口上」の幕があがる。
舞台中央に裃姿で一人、ご挨拶。
座頭として、巻物に書かれた昼夜の演目を読み上げる。
ここでの注目は、市川団十郎と成田屋一門に限って演じられる、新春吉例の「にらみ」。
これを確と見届けると、今年1年を無病息災に過ごせるとの言い伝え。
お正月早々、Aソ連型ならぬ、モンゴルA型のインフルエンザに罹り、この日マスク着用だったmissoちゃんには、「にらみ」が何よりの薬だったに違いない。
なお、「モンゴルA型」は何?と思われた方々は、missoちゃんのブログをご参考までに。
きっと納得されることと思う。
30分の休憩もそこそこに、次の演目は昼の部のメイン 「義経千本桜」。
歌舞伎に不案内でも、このタイトルには記憶があった。
それなのに、今回は義経も桜も登場しないのは、全五段の内、三段目だけを上演したせい。
それは、家に帰ってから、プログラムを読んで分かった次第。(苦笑)
ここで海老蔵は、いがみ(無法者)の権太を演じている。
権太は、親切心を見せて相手を信用させ、金を騙し取る小悪党。
そのくせ、どこか愛嬌もある。
海老蔵にとっては、これが初役ということだった。
落ちぶれた平家一門、その一行が、権太にまんまとしてやられる。
一行は、平維盛の妻と子、家臣・小金吾の3人連れ。
平維盛の行方を捜す旅だった。
やがて、小金吾が追手に捕まり討ち死にし、維盛の妻子は逃げ延びる。
通りかかった、すし屋の主が小金吾の死骸にぶつかり、その首をある計画から持ち帰る。
そのすし屋こそ、権太の実家で、権太は息子とはいえ勘当の身。
そこには、権太の妹と祝言を挙げる予定の奉公人が居る。
奉公人はやさおとこ、何やら訳ありと見える。
・・・話はテンポ良く展開して飽きさせない。
イヤホンガイドを利用し、解説やあらすじを丁寧に書き記したプログラムを読めば、鬼に金棒。
その上、海老蔵が演ずるとなれば、それはもう。。。
どこまでも魅力的でございました。
なお、獅堂は昼の部では地味な役割で登場場面も少なかった。
その分、夜の部では大活躍だったとか。
やはり、全然違う演目の夜の部も見なくちゃ。。。気付くのが遅すぎた。(27日までの上演)
昼の部と夜の部、上演の間隔はなんと45分!
芝居の後に、キャンティ(銀座松屋)にてお茶を
missoちゃんのマロンケーキも美味しそう。
偶然ながら、この翌日もブログを通して知り合った方にお会いするスケジュールに。
それはまた次回に。
※※※※※
[おまけ]
友人がお正月に作ってくれた、杏仁豆腐。
見た目ももちろん、それ以上に味も抜群だった。
新しい携帯カメラで撮って、ウェイクアップ画面に使っている。
毎朝、美味しくウェイクアップ!
≪最近の陸≫
最近はゆっくりモードの陸。
珍しく、カメラ目線も。
『風が強く吹いている』 [演劇]
『志の輔らくご in PARCO 2009』 [落語]
初売り、初詣とくれば、次は初笑い。
そんなスケジュールになった。
『志の輔らくごin PARCO 2009』
お正月恒例の1ヶ月公演も今年で4年目とか。
私には昨年に続いて、やっと2年目。(昨年の記事は こちら)
チケットの取り難さは年々増している。
もちろん、今回も完売。
運良く取れたのは、初日から2日後の水曜日昼間の公演。
“なんとも中途半端な曜日の昼間に、落語を聴きに来られるのはどういう方たちかと。
あぁ、こんな方たちですね”
まずは正直な?感想で笑わせる。
後で公演スケジュールを見たら、確かに平日の昼はこの日だけ。(追加公演を除く)
落語家にとっては、土日以外の昼公演は珍しいらしい。
予想どおりというか、客席の年齢層はいくぶん高め。
そんな中には、高田文夫、林真理子、高見恭子、由紀さおり&安田祥子姉妹(いずれも敬称略)などの有名人も。
個人的には、昨年秋まで通っていたカルチャーセンターの講師、M先生とロビーでバッタリ。
意外にも、今回スタッフとしてかかわったということだった。
右は会場に置かれたチラシ。
“年の初めのにこやかなスタートを切っていただきたく、うぐいすのような声で???お迎えいたします” (チラシより。太字も原文のまま)
声だけでなく、舞台の色や着物までも、うぐいす色で統一して登場。
新作落語 『ハナコ』をまず一席。
根底にあるのは、一昨年来、連続して起きている偽装事件。
「あらかじめお断りする」の文化を持つ日本が、どうして人目を欺く偽装に走ったのか?
志の輔師匠にはそんな疑問が渦巻いたという。
そこから、偽装していないことを強調するために、「あらかじめお断りする」を客に連発する、温泉宿のおかみを登場させる。
ついには、どこまでも「あらかじめお断りする」異常事態へ。
この可笑しさが哀しい。
なお、出来て間もない新作落語なので、不出来を「あらかじめお断りする」とのオチも。
今回のメインは、『狂言長屋』。
長屋の住人が、身投げしようとする狂言師を助けたことから始まる騒動。
殿様から言い渡された、狂言のテーマ「無情」を書けないことが身投げしようとした理由。
住人とのやりとりで、狂言師がやがて「無情」を書きあげて上演するの段。
ここから、舞台が動いて座布団が後方に一気に吸い込まれたかと思うと、本物の囃子方、本物の茂山流狂言師が登場する仕組み。
志の輔師匠もいつのまにか狂言師の衣装を身につけて、狂言のコラボが始まった。
演目は今年も3題。
全23公演が同一プログラムというが、今日(13日)の時点で9回を終了。
まだ半分も終わっていない。
果てしない長丁場に思えた。
※※※※※
[渋谷の風景]
お正月の渋谷を写す。
①JR渋谷駅ハチ公口で。
リハーサル中。
②JRと京王井の頭線の連絡通路、マークシティ内で。
岡本太郎作の巨大壁画 「明日の神話」。
渋谷の新しいランドマークに。
≪眠い陸≫
初シャンプー後の陸。
ガマンしてもやっぱり眠い。
2009年スタート [日常]
2009年が明けて早や一週間。
今年も、陸と一緒に穏やかなお正月を迎えた。
今年は、初売りや初詣にも出かけて、ありふれたお正月。
そして、おせちやはなびら餅も頂いて、やっぱりありふれたお正月。
一方、陸には生まれて初めて経験するお正月も。
①初タクシー
夫の実家で過ごすお正月に陸を連れて行く。
アルコールが入るので、タクシーを利用。
タクシーを呼ぶ際に、犬を連れていることを告げること、そしてタクシー内を汚さないように大き目のタオルを持参すること。
それでOKとなった。(帰りもおなじ要領で)
興味深々で運転席に顔を出す
すっかり 落ち着いてごきげん
②初お参り
初詣には毎年陸を連れて行っても、お参りするのは初めて。
夕方だったので、それほどの混雑もなく。
誰も陸を犬とは思っていないよう。
神妙に列に並ぶ
本堂のお参りすんで
こちらでは お参り中
[番外編]
カレンダーは、昨年に味をしめて?今年も鋭意製作中。
そんなこんなの始まりですが、
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
今年はもう少し痩せないと 現在12㎏
その後(and then) [演劇]
もうすっかり門松 (12月26日)
今年納めの芝居を観る。
そのタイトル 『あれから』(and then)に絡めて、それぞれのその後についてご報告を。
『グッドナイト スリイプタイト』 [演劇]
土曜日の夕方とあってかなりの人出。
盛装した女性が多かったのは、披露宴帰りだろうか?
披露宴といえば結婚。
そして結婚といえば。。。
PARCOプロデュース 『グッドナイト スリイプタイト』 (作・演出:三谷幸喜)
タイトルの意味は、「スリイプタイト」から、就寝中の金縛りのこと?
三谷氏が開演5分前のアナウンスで、そう言って笑わせる。
もちろん、そんな訳は無い。
正しい意味は、「ぐっすり、おやすみ」。
そして、日本語の「ぐっすり」は、英語の「グッド・スリイプ」に由来しているらしいと。
つまり、グッドナイト・スリイプタイト →グッド・スリイプ →グッスリ。
もちろん、そんな訳は無い。。。と思う。
カメラ・ショック(追記あり) [出来事]
カメラの調子が悪くなった。
電源を入れると、パシャという音がする。
液晶モニターには、真っ暗な中にほんの少し画像が映るだけ。
レンズがちゃんと開いていないらしい。
それでもちょっと待てば、真っ暗は解消する。
電源を落とす時には、パシャ・パシャ。
レンズがスローモーションを見ているように、ゆっくりゆっくり閉まる。
もっと問題なのは、電池の消耗が激しいこと。
新しい電池を入れて2,3枚撮っただけで、バッテリーアイコンが赤く表示する。
そんな訳がないと思うから、また2,3枚撮ると、真っ暗なモニターに変わって、
「バッテリーを交換してください」のメッセージ。
交換したいのはカメラの方だ、と突っ込みたくなる。
保証書 12月24日とかろうじて読める
『愛と青春の宝塚』 [演劇]
このフレーズを茶化さずに言うのは、かなり気恥ずかしい。
ところが、この芝居では大まじめ。
それどころか、これがモットーでもあるから、気恥ずかしいなんて言ったら罰当たり。
その芝居とは、
『愛と青春の宝塚~恋よりも生命よりも~』 (脚本:大石静、演出:鈴木裕美)。
2002年にテレビ(CX)で放映されたドラマの舞台化。
演ずるのは、すべて元タカラジェンヌたち。
そして、今年で52年の幕を下ろす、新宿コマ劇場のファイナル作品。
・・・正直に言えば、これらの話題よりも、鈴木裕美さんの演出に興味があった。
彼女の名前を知ったのは、もう10年以上昔のこと。
小劇場が活動の中心だった当時からみれば、彼女の「出世」は素直に嬉しかった。
リッキーくん [友達]
1.町内の嬉しいニュースから。
【アルちゃん】や【チョビちゃん】が居たお宅で、白っぽい小さなわんこを発見。
数日前から、飼い始めたとのこと。
陸と ”はじめまして”
今日(26日)で生後3ヶ月になる、リッキーくん。
ちっともじっとしてなくて、やっとカメラに収まるの図。
≪犬種は何ですか?≫
≪・・・です≫
≪えっ、すみません、もう一度≫
≪・・・です≫
はてさて
皆さんは、リッキーくんの犬種は何だと思われますか?
2.我が家の嬉しい頂きものから。
夫が持ち帰った、上司のT氏よりの頂きもの。
手提げを見て、もしやの期待。
開けてやっぱり、【JPエバン】のチョコレート!
伊勢丹へは足繁く通っても、JPエバンを何度覗いても、この詰め合わせを味わうのは初めて!!
下世話ながら、ひと粒の予想単価×16 を計算して。。。スゴイ!!!
頂いたのは、夫だけではないと知って、これまたスゴイ!!!!
大事に大事に頂きました。
≪最近の陸≫
相変わらずのカメラ嫌い。
カメラ目線だと思ったら、起きてるんだか。。。