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筑紫さん逝く [出来事]

筑紫哲也さんが亡くなった。

昨年、自身の番組「NEWS23」(TBS)で、初期の肺がんと公表してから、1年半。
その時も今回も突然の知らせだった。

       1114筑紫さん.JPG
              11月14日付朝日新聞夕刊 「惜別」欄より


画面を通しての筑紫さんには、気取りがなかった。
テレビは正直だと思う。
観ている側には案外、本音が伝わっている。
実際、講演会場のロビーなどで顔を会わせると、知り合いではないのに会釈を返してくれるような人だった。

筑紫さんを最初に知ったのは、「日曜夕刊・こちらデスク」(テレビ朝日)。
当時、まだ新聞社に在籍していて、系列のテレビ局でレギュラー番組をもたされた格好だった。
その後、「朝日ジャーナル」の編集長を経て「NEWS23」のメインキャスターへと転身する。
常に第一線で活躍した。

タイトルの「23」は、23時でもあり、ツー・スリーでもあるとか。
つまりは、野球でいうフルカウントの状態。
TBSは死んだに等しい」
一連のオウム事件に関してこう論評した時こそ、最大のフルカウントであったに違いない。

振り返れば、18年間のキャスター生活だった。
筑紫さんが元気だったら、今日も23時には始まっていただろう。
そして、エンディングは、きっとこの決めゼリフで。

「今日は、こんなところです」


※※※※※

[お礼状]
9月にコントを観た、松元ヒロさんからハガキが届く。(その記事はこちら
アンケートを記入したことへのお礼状だった。
立派な芸人魂の松元ヒロさんに感激。

       1114お礼ハガキ.JPG
                 味わいのある文字で




≪陸の一週間≫
陸には見守りの?一週間だった。

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沢木耕太郎講演会 「旅する力」(追記あり) [イベント]

700人は入るという会場は立見が出るほどの盛況ぶりだった。
なにしろ入場料無料、チケット販売はなし。
開場30分前に着いて正解だった。
行列の周りを見れば、やはり20代の若者が目立つ。

沢木耕太郎講演会 「旅する力」 (早稲田大学世界旅行研究会主催)

この日から始まった、早稲田祭イベントの一つ。
プログラムには、“バックパッカーのバイブル『深夜特急』の著者・沢木耕太郎氏”という紹介。


       1103講演会ポスタ1.JPG

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                到着時点で200人待ち

       

続きます


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再会二題 (動画付き) [イベント]

1.10月25日(土)

若い友人のマミちゃんが、このたびメデタクご結婚。
その二次会に招ばれた。


       1028二次会はここで.JPG

       1028会場.JPG

       1028ひな壇?.JPG
                   実際は逆に座った

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『シャープさん フラットさん』 [演劇]

劇団結成15周年を記念しての、二本立て興行。
特徴的なのは、演目もセットも同じで、結末が違う二本の芝居だということ。
役者たちを、≪
ホワイト≫と≪ブラック≫の2チームに分けて、交互に上演するユニークな試み。

ナイロン100℃ 32SESSION 『シャープさん フラットさん』 (作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)
      

        1023本多.JPG
                   ブラックチームを観た日 (10月18日)

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連休中のことなど [イベント]

この連休中、出かけてばかりいた。

① 2日間にわたり出かけたのはこちら。↓

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「ひる落語 ひる談春」とか [落語]

「僕ら、寄席に出たことがないんですよ」
立川談春の第一声は、こんな話から。

「立川談春独演会 ひる落語 ひる談春」北沢タウンホール)でのこと。

       930北沢タウンホール.JPG

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       930ひる落語スケジュール.JPG

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『人形の家』 [演劇]

そのタイトルや主人公の名前を、きっと誰もが一度は耳にしたことだろう。
詳しいストーリーは知らなくても、結末だけはとてもよく知られている作品。

シス・カンパニー公演 『人形の家』 (作:ヘンリック・イプセン、演出:デヴィッド・ルヴォー)。

       924東急本店に垂れ幕.JPG

       924ポスター.JPG

主人公のノラを演ずるのは、宮沢りえ。
プロデューサーによれば、この芝居は初めに彼女ありき、だったという。

客席の中央に大きな四角のステージ。
白い布がカーテンのようにこのステージの天井から床までを覆っている。
ステージ近くの席に座ると、中でボール遊びに興ずる子供たちの姿が歓声とともに透けてみえた。

子供たちが走り去り、一瞬のうちに白い布が外れて、四角いステージがゆっくりと廻りだす。
開演。

気がつくと回転は止まって、ノラ(宮沢りえ)がステージ中央に立っていた。
顔が隠れるほど大きなつばの帽子、丸いスプリングの下着が揺れるドレス、両手に溢れる高級店の紙袋。
まさにドール(人形)の出で立ち。
観客が四方を取り囲むステージにふさわしい登場だった。

休憩を2回挟んで、2時間50分の上演。
幕を追うごとに、セットが少しずつ取り除かれて、しだいにシンプルになるステージ。
それがノラの変化をよく映し出している。

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1幕目 弁護士の夫(堤真一)に浪費癖をたびたび注意される、無邪気なノラ。
2幕目 銀行の頭取へと出世する夫に秘密の借金を暴かれまいと、必死のノラ。
3幕目 全てが明らかになって判った夫の素顔に、打ちのめされるノラ。

最後のシーンには、向かい合う椅子が2つだけ。
ノラは、白のブラウスと黒のタイトスカートという出で立ちに変わる。
一方の椅子に座った夫に、3人の子を残し出で行くことを決然と伝えるノラ。
葛藤を振り切って自分に嘘をつくまいとするノラ。
その言葉には説得力があった。

1879年に書かれたセリフが、2008年の現代にも通じることを認めないわけにはいかなかった。
それもこれも、ノラが宮沢りえであってこそ。
彼女の圧倒的な存在感がこの芝居の全てだった。

余談になるが、カーテンコールでは、堤真一以外の出演者全員が、髪型も含めて普段着のようなラフなスタイルに着替えているのが面白かった。
とりわけ、直前まで登場していた宮沢りえの早替りにはビックリ。
堤は、最後までステージに残るから物理的にも着替える時間がないのだけれど、これも彼だけが取り残されているように思えたりもした。


※※※※※

[情報]
出かけた先で知った情報。
なんというか、羨ましいような。。。

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               渋谷東急本店前で 現在工事中

       926マジック1.JPG
                西武新宿駅で   9月25日現在



≪陸の一週間≫
なんというか、余裕の陸。

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お彼岸 [旅行]

世の中、連休とあって、陸を連れて小旅行に。
今回は、陸も一緒に部屋に泊まるコース。

しばし動き回り、後はすっかり落ち着いた陸。

       923座布団好き.JPG       

       923いらっしゃいませ?.JPG              

       923くつろぐ2.JPG

こうして見ると、柴犬には和室が似合うなぁ。

外では見慣れぬ景色に興味深々。
遠くを見晴らすことなんか、最近はなかったもんね。
雨が止んだ後で、それがまた良い具合だった。

       923遠くを望む.JPG

       923お寺入口.JPG

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       923雨上がり.JPG

お昼にゆっくり東京を出て、翌日のお昼過ぎにはもう帰るコース。
陸にも人間にも無理なく、優しい行程。

そんな中でも、お土産はしっかり買った。

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ついでにこれもお土産に↓

923お土産2小.JPG 923お土産3小.JPG
   1個1合の巨大おにぎり                半分に切っても巨大


陸が元気に歩き廻れるうちに、また出かけたい。
陸もきっと賛成してくれると思うから。

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              クマさんの前で
熟睡 (旅館にて)


※※※※※

[お彼岸]
この連休は、お彼岸とも重なった。

今年、虹の橋を渡った近所のわんこたち。
いづれも高齢で幸せな最期だった。
飼い主の悲しみはまだ癒されなくても。

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                リキちゃん  行年18歳 (4月下旬に)

       923チョビちゃんと.JPG
               チョビちゃん  行年13歳 (9月4日に)
            


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「立川志の輔独演会」 [落語]

運良くチケットが取れて、久しぶりに落語を聴く。
「立川志の輔独演会」 (練馬文化センター 大ホール)。

       912今日の催し.JPG

       912こぶしホール.JPG
       
「みなさん、北の湖理事長が辞任したのに、こんなところに居ていいんですか?」

最初のつかみでどっと沸かせる。
そういえば、前回も朝青龍問題で角界が大揺れの頃だった。(前回の志の輔はこちら
ロシア出身力士のせいで大麻の検査方法に詳しくなった話から、ロシアに決して誇れない事故米などのマジメな話題にも触れる。
そして、総裁選ではオバマに投票しようか、と皮肉るのも忘れない。
時事ネタには事欠かない昨今、落語なんぞ聴いているよりも、と拗ねるような口調も見せて。
やがて、今日の演目が始まった。

       912おはやし.JPG       
                      開場前に生演奏

強盗事件などを伝えるニュースで、常套句のように語られるフレーズ。
「シャッターが、バールのようなものでこじ開けられ・・・」

この「バールのようなもの」に注目してみると、面白いことが分かる。
この場合、「バールのようなもの」とは、バールそのものではない。
もし、バールなら、「のようなもの」とは言わず、バールといえば済むのだから。
同様に、「ハワイのようなところ」と言った場合、それはハワイではない。
さらに「女のような人」と言えば、女ではない。

つまり、「〇〇のような」と言えば、それは〇〇ではない、という理屈になる。

なるほど! 思わずそう頷いてしまいそう。
同じ様にこの話に感心した主人公が、浮気を疑う妻に、このやり方で切り抜けようとする。
“彼女は、〇〇のような女性です”と。

ところが、人生そう甘くない。
何でも「〇〇のような」と言えば、それは〇〇を否定するとは限らない。
そう言うことで、よけいに〇〇を強調してしまう例外もある。

主人公が陥ってしまったのは、まさにそれ。
はたして、”〇〇のような女性”に当てはまる単語は?
・・・ご想像下さい。(笑)
笑わせても、なにやら教訓めいたオチだった。

ところで、この日にはとびきりのサプライズが用意されていた。
たまたまこの日に打ち合わせにやってきて、ついでに舞台に上がったとか。
休憩後に登場したその人ときたら、万雷の拍手に包まれながらも、
≪ひねくれモノなので、私の名前は言いません≫
≪ご不審の向きもあるようなので、名乗らせて頂きますが。。。立川志らくです≫
とうとう最後まで、この調子で通した。

9月下旬に、彼の落語を聴く予定の。。。立川談春その人だった。

       912演目.JPG

この飛び入りのおかげで、終演は、22時をかなり廻った頃。
予定よりも1時間以上長く、落語を楽しめた。
およそ1500名収容の立派なホールで、
もちろん満席だった。
友人も同じ場所に居たことを後で知らされて、ビックリ。
互いに全く気付かなかった。
       

※※※※※

[久しぶりの・・・]

久しぶりといえば、およそ十年ぶりに、中野ブロードウェイ内の「さかこし珈琲店」へ。
自家焙煎の美味しいコーヒーのお店。
以前は足繁く通ったのに、仕事を辞めてからは遠ざかっていた。

       912さかこし.JPG

       912さかこし店内.JPG

「ひとりのための ひとつのコーヒー」
このキャッチフレーズが書かれた店の小さな看板さえ懐かしい。
それぞれのテーブルに似合いの椅子や、壁の版画、大ぶりの花瓶に飾られた花々。
店内は少しも変わっていなかった。
また、そこで働く女性たちも。
たしか、姉妹で経営していると聞いたような気がする。


今年で37年になるそうな。
久しぶりにここに来たことを告げると、
”覚えております”と。

それだけで充分だった。

       912オレンジティ.JPG
                   注文した オレンジティー



[当選したもの]

最近は、くじ運などが良いことを自認しておりますが、その通りのことがまたも起こりました。
「柴犬&犬友の日々」のMichyさんが、ブログ一周年を記念して企画したTシャツプレゼントに
ずうずうしくも 当選!!

そして、陸の写真をお送りした後に、記念のTシャツが到着しました!!
しかも、陸の誕生日当日に到着するという、Michyさんの暖かい心配りに感謝、感謝です。

Tシャツの洗濯の仕方なども記した丁寧なメモ付きです。

       912プレゼントTシャツ.JPG

ご覧のように、陸もMichyさんの犬友に加えて頂きました。
どれが陸かは、のちほど。(分かりやすいかも)

Tシャツの裏側には、可愛いミッチーちゃん。↓

       912Tシャツ裏側.JPG



≪誕生日の陸≫

昨年、チヨロギさんに頂いたバンダナを今年も着けて、祝いました。

       912ごきげん.JPG

       912散歩中.JPG

       912くつろぐ.JPG

       912眠る陸.JPG       



[正解発表]

Tシャツの中の陸について、正解発表します。

       912陸はこれです.JPG

riku-log」が陸。
人(犬)一倍、顔がデカイのが特徴です。(態度もデカイ?)
分かりやすかったでしょうか?


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青天の霹靂 [出来事]

2週間ごとに取り替えるコンタクトレンズの在庫が無くなって、いつもの眼鏡店へ。
・・・こう書いたのは、6月だった。(記事はこちら
あれからおよそ3ヶ月が経って、同じ理由でいつもの眼鏡店へ。

すると、遠目にもシャッターが閉まっているのが見えた。
夏休み?
小さい張り紙には、きっとそう書いてあるに違いない。
ところが。。。

       905閉鎖.jpg
 

何回読み直しても、実感が湧かなかった。
通い出してから、10年は経っているはず。
その間、立派なビルにも生まれ変わっている。
第一、6月には全くそんな様子はなかったし、今回もなんの通知も受け取っていない。
青天の霹靂とは、きっとこのようなことを言うのだろう。
 
どうしよう?
困ったのは、カルテに書いてあるはずのコンタクトレンズの度数のこと。
在庫を使い切って、箱もすっかり捨ててしまっている。
こんなことになるなら、どこかに記録しておけばよかった。

その場でお店に電話してみると、呼び出し音はするが、応答はなかった。
近くに準備中のラーメン店があるので、訊ねると

「知らなかったんですか? 倒産したんですよ。」 

突然のことだったらしい。
夜には、残務処理のためにやってくる従業員もいるということだった。
もう一度、お店に戻ると別の場所にも張り紙があるのに気付く。

破産、東京地方裁判所、管財人。。。

そんな文字が見えたが、連絡先の電話番号が書かれているはずもなかった。

その後、幸いにも1dayコンタクトの在庫が残っていて、
レンズの度数は分った。
早速、近所の眼科で処方してもらったが、レンズの値段はこれまでに比べて格段に高くなった。




※※※※※

[プレゼント]

これはまた別の、思いがけない嬉しい出来事。

チヨロギさんから
陸の誕生日プレゼントを頂く。
 そして、陸と同じ9月生まれの私の分も。

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              ケーキの贈り物 (ローソクを押すと・・・)
      
       905チヨロギさんより2.JPG
                メロンジャム&カードの贈り物

       905メロンジャム.JPG
          メロンジャムをクローズアップ (詳細はこちらで紹介されています)

実は、メロン・スイカ・ニガウリなどのウリ科は少々苦手です。
チヨロギさんにもそのことでご心配をおかけしました。
それで、こわごわ食べてみたところ(失礼)、

美味しい~!!

素材を生かしてはいても、このお味なら、メロンは問題なく食べられます。
ヨーグルトやパンに塗って、毎日いそいそと食べております。
これを期に、もしかして、長年のウリ科嫌いを克服出来るかも?

陸の喜びようは、後ほどご報告を。

有難うございました!!


②N夫人から
 いつもお世話になっているN夫人からプレゼントを頂く。
 
       905N夫人より.JPG

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                  印傳屋のカードケース

       905カードケース2.JPG

いつもお世話になっている上に、プレゼントまで頂戴するなんて。
夫人らしいセンスの良いカードケースです。
大事に大事に使わせて頂きます。

有難うございました!!


※おまけ

       905篤姫.JPG
             夫が自分用に買ってきたもの 私も陸も飲めません



≪一週間の陸≫

チヨロギさんに頂いた、プレゼントに大喜びの一週間。
舐めて、噛んで、離さずに、今も。
ローソクを押すと、
♪Happy Birthday to you~ メロディが流れます。

陸は9月8日に、ローソクの倍の12歳になります。

905正面から.JPG 905花笠?.JPG

905持つ.JPG 905見守る.JPG

905お腹にはさんで.JPG  905寝る・そばに置いて.JPG

      
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『女教師は。。。』 [演劇]

『欲望という名の電車』(著者:テネシー・ウィリアムズ)を芝居で観たのはいつだったか。
奈良岡朋子が主役のブランチを演じていて、ナレーターなどで知っている彼女のゆったりした口調が、はすっぱな役柄には似つかわしくないと思ったのを覚えている。
いま思えば、それが高貴な育ちの元教師・ブランチにはむしろ適役だったのかも知れない。
・・・そんなことを思い出しながら観た芝居。

       829女教師は.JPG

『女教師は二度抱かれた』 (作・演出:松尾スズキ)

松尾氏によれば、この作品は『欲望という名の電車』がモチーフになっているという。

ブランチを思わせるのは、演劇部の顧問だった元高校教師・山岸諒子(大竹しのぶ)。
高校時代に彼女と過ちを犯した生徒・天久六郎(市川染五郎)は、今や小演劇界では名の知れた演出家となった。
歌舞伎俳優・滝川栗乃介 通称タキクリ(阿部サダヲ)のオファーで、天久は新作を手がけることに。
そこへ、諒子が女優(自称)として突然現れ、その新作に自分を出演させろと天久に迫る。
天久は、ホモセクシャルなタキクリに振り回され、狂気を含んだ諒子につきまとわれる。

染五郎の目の前で、ワガママな歌舞伎役者を阿部サダヲに演じさせる発想が面白い。

冒頭、天久がベルトコンベアーで仕事をこなす工場のダメ工員として、上司から嫌味たっぷりにどやされるシーンから幕が上がる。
休憩時間になって、パートのオバサン相手に茶飲み話として女教師との過去を語り始める天久。
天久にとっては、その程度の出来事だったというように。
すると、いつのまにか話し相手は諒子に代わって(実際に大竹しのぶが演ずる)、天久を脅かす。
諒子にとっては、その後の人生を大きく失う出来事だった。

この象徴的な始まりは、演劇人となった現在の天久が風俗嬢の部屋で見た夢の話。
ここからストーリーは、現在進行形で進む。
途中、天久と諒子の生々しい過去も劇中劇として用意されていた。
最初は肩に力が入ったが、これは私にも分かりやすい芝居であるらしい。

       829撮影日.JPG
              さすがにNHKはムリ?

ギャグ満載のように思えるセリフもおちゃらけに終わらず、笑わせた後で納得させられたりもした。
フランス人の演出家ルクルーゼ(!)として、あるいはオカマバーの経営者として登場し、まともに喋らず、にょごにょごで貫く、役者・松尾スズキのはじけぶりも、印象に残った。

諒子の元婚約者で、今は彼女のプロダクション社長・鉱物圭一(浅野和之)が経営していたのが、「動物園」。
その「動物園」での、諒子と天久の情事。
女優としての諒子がこれまで唯一こなした仕事が、その「動物園」のCM
そして、見世物としての「動物園」を意識させる、諒子と天久のラストシーン。

「動物園」がキーワードのように続く。
これは、『欲望という名の電車』を書いた、テネシー・ウィリアムズの出世作『ガラスの動物園』を意識してのことだろうか?
そんな想像を逞しくした。

       829上映時間.JPG

休憩を含めて3時間半の上演。

ストーリーの他にも、芸達者な面々の歌あり、踊りありで楽しめる芝居だった。
若い友人が、松尾氏の劇団(大人計画)に夢中になるのも分かる気がした。

ただ、芝居のタイトルも含めて、セリフなどもあけすけ過ぎるのは個人的に抵抗が残った。
それが松尾氏のやり方
だと分かってはいるが。
そして、そう思うのは私だけではない、と思われる出来事があった。
東急本店に、いつもシアターコクーンで上演中の芝居の垂れ幕が大きく掲げられているのに、今回は見当たらなかった。(写真なし)
他の方のブログでそう書かれていたから、私も観劇当日にそれを確認している。
このタイトルを意識したとしか考えられなかった。


欲望という名の電車

欲望という名の電車

  • 作者: テネシー ウィリアムズ
  • 出版社/メーカー: 慧文社
  • 発売日: 2005/08
  • メディア: 単行本

ガラスの動物園 (新潮文庫)

ガラスの動物園 (新潮文庫)

  • 作者: テネシー ウィリアムズ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2000
  • メディア: 文庫



※※※※※

[お土産]

夫の海外旅行(出張)のお土産品から。

①8月18日付の新聞
 オリンピックにはお国柄が。

829USAトゥディ.JPG 829同じ日の朝日新聞.JPG
  USA TODAY                     (同日の朝日新聞)


②シカゴ美術館のコレクションパズル
 キューブの動かし方で、9作品が現れる。

       829キューブ.JPG

829キューブ1.JPG 829キューブ2.JPG

829キューブ3.JPG 829キューブ4.JPG


③Tシャツ類(一部)
安くてビックリ。

       829Tシャツ類.JPG


④これは何?

       829これは何?.JPG

   正解はコチラ↓

       829敷物.JPG
                  陸用の敷物



≪陸の一週間≫

上機嫌で、階段を上る。
でも、この歳(もうすぐ12歳)になって何故?

       829階段で.JPG

       829上機嫌.JPG

おまけ

       829これも陸.JPG
                 陸も私も飲めないもの
            

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始まりがあれば。。。 [イベント]

何事も始まりがあれば終わりがある。
だから、延々続くかに思えた北京五輪の開会式だって終わったし、近所の七夕祭りにも最終日はやって来た。

通りすがりに撮った写真をいま整理してみると、ずいぶん前のことのように思えてしまう。

・・・つい2週間前のことなのに。

       821七夕かざり.JPG

       821区長賞受賞.JPG

       821すくった瞬間.JPG


そういえば、出かけた先で偶然出くわした、こんな風景も。
テレビや新聞を通してだけでなく、オリンピックが身近に実感出来た時だった。

・・・これもほんの1週間前のこと。


       821垂れ幕.JPG
               東京スイミングセンター  入口

       821プール横.JPG
                  同  プール

       821野口選手シューズ.JPG
                京王デパート  靴売り場



そして、これは8年後に果たして始まるだろうか?

・・・今もずーっと架かっているけれど。


       822東京もオリンピク?.JPG




※※※※※

[
続いているモノ]

2週間前に頂いて、いまも終わらずに、ずっと続いているモノ。
「食後のつぶやき」のたろちぅちゃんから
のお届けモノ。

821荷物届く小.JPG 821テープをはがす小.JPG
 品名に注目                       はがし方の説明

821包装紙小.JPG 821手ぬぐい小.JPG
 全体を包装(外国人用旅行の手引き?)      瓶を包んでいた手ぬぐい


ステキな玉手箱です。

小さく愛らしい陸?と、たろちぅちゃん制作の手ぬぐいから始まって、美味しいモノもいっぱ~い。
本当に有難うございました。

       821陸?.JPG

       821陸のともだち.JPG

       821頂きものALL.JPG


まず、「SWEET SAKURA TEA」を一服味わいました。
湯気が見えるでしょうか?
この時期に桜を味わえるのは嬉しかったです。

       821桜茶.JPG



≪陸の2週間≫

甘えたり、目を逸らしたり、そしてやっぱりオリンピック?

       821撫でてね.JPG

       821目を逸らす1.JPG

       821陸もオリンピック.JPG


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暑中お見舞い [柴犬]

「きょうは、今年一番の暑さになるんですって」

今朝7時過ぎの散歩で、挨拶代わりに声を掛けられる。
この時間帯によく会う奥さまから。
お互いにわんこ連れ。

やっぱりね。
でも、昨日もそう言ってたような。。。

そんな今朝の景色から。

       808蝉のぬけがら.JPG
                     抜け殻も 裏返し

       808蝉も.JPG
                     蝉も 裏返し

       808アサガオ咲いてる.JPG
                 日差しが強すぎる?

午後には、奥さまの予報どおりの気温となった
(asahi.comより)
もしかして、明日も今年一番の暑さ?


       808ただ今の気温.JPG
                 エアコンが表示する室外温度(13時50分)

[おまけ]

こんな回覧板が廻るのも猛暑のせい?

       806回覧板1.jpg


     
※※※※※

[暑中お見舞い]

チヨロギさんのブログで教えて頂いた、【ブログ通信簿】を皆さまへの暑中お見舞いに。
ブログのURLを入力するだけで、以下のように通信簿が発行されます。

説明によれば、最新記事10件から技術的な解析を行なって、ということですが、
同じ記事数でも、
発行日が違えば通信簿の結果も変わります。
ちなみに私のブログも、8月5日では、ブログ性別は「不詳」、ブログ年齢は「52歳」でした。
性別や年齢は実際とは異なりますので、誤解がありませんように。

それにしても、「ソムリエを目指しましょう」とは?。。。下戸なのに。

ブログ通信簿.jpg




≪陸の夏≫

陸は、室内でも快適に過ごす方法を知っているよう。
参考にしたい??

       806かどが好き.JPG

       806ひんやり休む.JPG

       806扇風機を枕に.JPG

       806はみだして.JPG                                                   


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懐かしのイノダ~関西旅行② [記憶]

甲子園の翌日は、阪急電車で烏丸へ。
京都の繁華街ではなく、懐かしい喫茶店を目指した。
喫茶店のすぐ近くには、錦市場もあるはず。
なによりも、帰りの時間までをゆったり過ごせそうだった。
奈良の東大寺を歩き回った昨年が嘘のよう。 (こちら)
関西の暑さは特別だと見に沁みていた。

目的の喫茶店には、想い出があった。

       802イノダ本店.JPG

はるか昔、社員旅行で京都を訪れた時のこと。
7~8名のグループに分かれて大原を観光した後に、コーヒーを飲むことになって、私がこの店を推薦した。
ところが、「なにそれ?」という大方の反応。
“京都に旅行していて、この喫茶店を知らないなんてモグリだよ~”

本当にそう信じていたから、思わず口走ってしまった。
その勢いに押されたかのように、全員で向うことに。
最近までこの店は東京へ進出しなかったから、知らなくても仕方がなかったと、今なら分る。

ここでは、ミルクや砂糖をあらかじめ調合したコーヒーを出すことで知られている。(もちろん、調合なしも選べる)
ブラック党には、これがいささか不評だった。

       802ケーキセット.JPG
                調合したコーヒー (レモンパイのケーキセット)

           802アイスコーヒー.JPG

夫には、ここのアイスコーヒーに亡き友との想い出があるらしかった。

目的の喫茶店、【イノダコーヒ本店】に、夫の携帯ナビで辿り着く。
実は、ここは私たちには分りにくい場所で、これまでも何回となく道に迷っていた。

       802イノダ.JPG

       802イノダ店内.JPG

       802イノダ店内5.JPG

               802イノダ店内6.JPG

案内されたコーナーに腰を落ち着ける。
何年ぶりか、お店で味わうコーヒーの味。
少しも変わっていないようだった。

でも、アップルパイって、前は熱々じゃなかったっけ?
それで、
ホイップクリームも付いていたよね?
レモンパイは少し小さくなったかも?

夫と想い出を確認しあった。

ナビのおかげで、錦市場への近道も分った。
友人に教えてもらった地下鉄を使えば、京都駅から難なく来れることも。

今度はいつでも来ることが出来る。

          802イノダ店内4.JPG

イノダコーヒ 本店



※※※※※

[錦市場周辺にて]

①見かけた風景


       802銭湯2.JPG
                  錦湯

       802有次にて.JPG
                   有次にて

②買ったもの

       802錦にて.JPG
                  口に入るもの

       802錦市場で.JPG
                  使うもの



[お知らせ]

『わが魂は輝く水なり』の放送日が決まりましたので、ご参考までに。
私が観劇した日にたまたま収録されたものです。(こちら

NHK教育テレビ 「芸術劇場」
8月8日(金)午後10:33~午前0:55 




≪帰宅した日の陸≫


       802帰宅した日.JPG
      


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甲子園再び~関西旅行① [阪神]

ちょうど一年前のこと。
≪初めての甲子園、こんなに楽しいのだから、次はぜひとも、勝つ楽しみに浸りたい≫
なんて、書いたような記憶が。(こちら

その公約?を果たすために、今年もやっぱりこの場所に。


       729球場到着.JPG

       729旗1.JPG

       729旗2.JPG

       729今日の試合.JPG


座席も同じ一塁側内野席。
強い日差しを覚悟したのに、改修して新しく架け替えられた銀傘がシートを覆ってくれた。
意外に風も通る。
それに、昨年は忘れてしまった扇子も今年はちゃんと持参しているし。
新しい座席にテーブルが付いているのも嬉しかった。


       729スタメン1.JPG
                    スタメン

       729観戦準備.JPG

                  これで準備万端

       
日清食品社長の見事な投球(始球式)で、試合が始まる。
そういえば、「日清チキンラーメン50周年」の旗が球場周辺のあちこちに。

1回表、息つく暇もなく、井端、荒井がヒットで続き、ノーアウト1塁3塁のピンチ。
ところが、続く森野の三振に救われ、ここは0点で終わる。
そして、あろうことか、2回表はノーアウト満塁の大ピンチ。
昨日(金曜日)大勝しているから、今日は逆に大敗かも。
そう覚悟したのが良かったのか、運良くここも0点で終わる。


       729チケット.JPG


一方、タイガースは、中田投手に手も足も出ず、3回までパーフェクトに抑えられる有様。
そして、4回裏も早やツーアウト。
新井の当たりは3塁ゴロ、これでこの回は終わり。。。のはずだった。
それを森野がはじいて(エラー)
、新井は1塁セーフ。
続く金本、フォアボールで1塁2塁。
5番関本が、ヒット性のファウルで期待を持たせた後、センターフライで万事休す。
・・・かと思ったら、センターとレフトが交錯して、ボールが転々。。。

2点先取。
夢のような展開だった。

7回裏、お決まりのジェット風船を飛ばす。


       729ジェット風船.JPG

       729ジェット風船瞬間.JPG


タイガースはいつものように、久保田、ウィリアムス、藤川と繋ぐ必勝リレー。
「あと一人」
「あと一球」
最後のバッター、ウッズ(代打)三振でゲームセット。

4安打で8安打の中日を破った。

      

       729スコア.JPG
                この日のスコア  20時55分試合終了

       729ヒーロー.JPG
              関本 ヒーローインタビューで 「ゴミを持ち帰りましょう」

       729勝利の歌.JPG
                     勝利の「六甲おろし」


翌日の中日戦を終えると、甲子園は高校野球の舞台となる。
一ヵ月後、甲子園に戻って最初に対戦するのも中日という因縁。
その時は、北京五輪も終わって、果たしてどんな結果になっているだろうか?

余談だけれど、せっかく忘れずに持ってきた扇子を、試合開始早々に、前列の座席の下に落としてしまった。
段差があって、手を伸ばしても全く届かない位置。
前列の方にお願いするのも気が引けて。
扇子がやっぱり鬼門だった。(苦笑)

※面白かった風景から。


       729パフォーマンス.JPG 
               この3人がユニークなダンスで応援
       
       729パフォーマンス2.JPG
                   メンバーがしだいに増える

       729球場内.JPG
                  今岡(誠)、待っているよ~。

打席に立った時の応援で、下柳を「ツヨシ」と名前で呼ぶのが面白かった。
たしかに、「シモヤナギ」では長すぎて、応援しづらい。
なんだか草なぎクンみたいで、カッコ良かった。


阪神甲子園球場 




※※※※※

[阪神百貨店で]

大阪に着いてすぐに立ち寄った。
今日は阪神ずくめ。

①タイガースショップにて


729必勝ダルマ.JPG 729ビリケン.JPG
  必勝ダルマ                       ビリケン (足を撫でてV祈願した)

729ユニホーム.JPG 729背広.JPG
  ナンバージャージ                  背広 (福井前日銀総裁も持っているとか)

729わんこ用.JPG 729赤ちゃん用.JPG
   わんこ用                        赤ちゃんのよだれかけ


迷いながら買ったものは、以下に。↓


       729タイガースグッズ.JPG


②地下で

最近は大阪づいている夫のススメで。
行列にならぶ。


       729いか焼き売り場.JPG

       729いか焼き1人前.JPG
               いか焼き 1人前 147円也

       729食事処.JPG
                 ここで立ち食い


今度来たら、違うものも食べて見たい。
みんな美味しそうに食べていて、ついつい覗きたくなった。笑
ちなみに、早めの夕食(16時半)は、場所を代えて。


       729美々卯にて.JPG


甲子園へと気が急くばかりで、もっとゆっくり食べれば良かった。

なお、翌日向ったのは、こちら。↓


       729イノダ本店外観.JPG


懐かしのイノダ~関西旅行②へ、つづく。



≪先週の陸≫

エアコンの効いた部屋で、眠りこける。


       729陸どさっと眠る.JPG

       729陸暑いね.JPG

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ほぼ日・吉本隆明記念講演会から [イベント]

「とうとう、この日が来てしまいました」

始まりは、糸井重里氏のこの言葉から。
次いで壇上には、今日の主役である吉本隆明氏(思想家)83歳がTシャツに車椅子姿で登場した。
今や、吉本ばななさん(作家)の父上と言った方がピンとくるだろうか?
会場は、30代中心の「予想よりもかなり若い人たち」(糸井氏の言)で埋め尽くされていた。

≪ほぼ日刊イトイ新聞10周年記念講演「芸術言語論」―沈黙から芸術まで―≫ でのこと。


       720人見記念講堂.JPG

       720講堂内.JPG


不思議なことに、会場となった昭和女子大学人見記念講堂のどこにも、今日のこの催しについての案内板は見当たらなかった。
そればかりか、前日にタイミング良く「笑っていいとも!」(CXのテレホンショッキングに出演した、糸井氏にしても、吉本氏の書籍やCDDVDの紹介をするばかりで、今日のことについてはひと言も触れずじまい。

その理由を、糸井氏が冒頭で明らかにした。
「吉本さんには、敵・味方・自称お弟子さんも多くて・・・」

そのことと、2000人超のキャパを持つこの会場をあわせて考えれば、不測の事態を想定するのは当然といえた。
その上、吉本氏専用のボディガードを雇うという念の入れようだった。

“えー、みなさん聞こえますかね?”

爆笑を誘う、この言葉から吉本氏の講演は始まった。
“俺は”と言った後で、“そう言っちゃいけないんだ。。。僕は”と言い換えたりする茶目っ気も。
糸井氏との打ち合わせでも、講演で笑わせたい、と言っていたのがおかしかった。

糸井氏が用意したスケジュールでは、吉本氏の講演は1時間半で終わり(本人が断言した)、一旦休憩の後、質疑応答を交えて、17時に終了することになっていた。
もちろん、それに縛られるものではなかったけれど。
自宅から愛用のスタンドやルーペを持ち込み、さらには特大文字の電子時計を抱え込んで、これで準備万端整ったにも係わらず。。。
・・・講演は3時間を超えるものになった。


       720配られた一式.JPG
                当日各自に配られたもの (お茶も)


敗戦の玉音放送を聞いてからは、自分なりの世界観を持たなければ生きていけないと思い、懸命に勉強したことが出発点だったと、まずは語り始める。
ずっと天を仰ぎ、両手をまるで踊るようなしぐさに上下させて、延々話り続ける吉本氏だった。

個人的に記憶に残る言葉を以下に2つ3つ。

1.言葉を樹木に例えるなら、幹に近いのは、ひとりごとや自分への問い、つまりは「人に言わないで発している言葉」であって、人とのコミュニケーションに使われる言葉は枝葉の部分に当たる。

2.文学(あるいは芸術)の価値は、労働の価値とは違い、手を加えれば加えるほど、つまり時間をかければかけるほど良くなるものでは決してない。

3.日本の文学といえば、純文学と大衆文学とに分かれる考え方が主流だが、ヨーロッパでは、純文学にして大衆文学といえるもの、例えば「カラマーゾフの兄弟」のような作品がある。日本でこうした小説が書けないものだろうか?

半世紀に渡る自身の活動について、1時間半にまとめることにムリがあった(本人の反省)。
はるか昔に吉本氏の講演を聞いた一人としては、昔のイメージが強烈過ぎたのかもしれない。
それでも、用意した構成表を全てこなして、講演を終えることが出来たのは彼らしい仕業だった。
予定されていた質疑応答をこの場では端折って、ほぼ日のHPを通して継続することを約束した。

・・・吉本氏の講演はまだまだ終わりがないようだった。


       720ほぼ日講演会-1.JPG
                 恒例の全員の記念写真 私もどこかに

この時点で、17時10分。
同行した友人を残して、私は会場をひと足早く飛び出した。
よりにもよってこの日、18時開演の芝居を別の場所で観る予定になっていたから。
他の日に変更する計画が不発に終わり、「なんとかなる」精神でダブルヘッダーを決め込んだ。



人見記念講堂




芝居の会場へは人見記念講堂から、乗換えを含めて30分、そして駅からは10分程度歩く計算。
身体をナナメにして駅までを走り、電車内でも気持ちは走っているような具合だった。


       720新宿コマ劇場.JPG

       720五右衛門ロック.JPG


とにもかくにも、滑り込みで間に合った。

題目は、SHINKANSEN☆RX 『五右衛門ロック』 (作:中島かずき、演出:いのうえひでのり)


       720上演スケジュール.JPG


この芝居の上演時間は、休憩を含めて3時間半。
勧善懲悪の分りやすいストーリーに加えて、歌あり踊りありタップダンスありと盛りだくさん。
出演者も心底楽しんでいるようだった。
ともかくも、深刻な芝居でなくて助かった。
出来れば、
もうちょっと演奏のボリュームを下げて欲しいとは思ったけれど。


新宿コマ劇場




※※※※※

[ランチ]

この日のランチは、ほぼ日に教えて頂いた、「世田谷ものづくり学校」(旧:池尻中学校)内の
「GO SLOW」(ゆっくりとカフェ)で。


       720ゆっくりとカフェ入口.JPG
                教室を改造した 「ゆっくりとカフェ」入口

       720ゆっくりとカフェ店内.JPG
                     セルフサービスの店内

       720日替わり丼.JPG
                日替り丼(アボガド・納豆・オクラ・まぐろ・半熟卵など)



≪陸の昨日今日≫

陸は、きのう20日にシャンプーを終えたばかり。
気のせいか、今日は何か言いたいことがありそうな目つきで。


       720何か言いたそうな.JPG

       720目を逸らす.JPG


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涼しくなれ [日常]

暑い日が続いている。

外へ出ればすぐに汗びっしょり。
それなのに、このところほぼ毎日外出するスケジュールとは。。。トホホ。

せめて、気分だけでも涼みたい。
友人オススメのレストラン【礼華】へ。


       718レストランにて.JPG 
                   テラステーブル
             
しかし、
テラステーブルではなく、エアコンが効いた店内に入ると
ついつい、アツアツの海鮮スープそばを注文。


       718海鮮そば.JPG


やっぱり汗をぬぐう羽目に。(苦笑)
気分を新たに
デザートの杏仁豆腐で涼んで。



       718杏仁豆腐.JPG
                   絶品!


そして、いざ新国立劇場へ。
演目は、『まほろば』 (作:蓬莱竜太、演出:栗山民也)。

若い脚本家(蓬莱は32歳)がベテランの演出家を得て上演される、「シリーズ・同時代」の3作目。
この日は、芝居の後にシアタートークも予定されていた。

このシリーズを企画した、新国立の演劇部門芸術監督・鵜山仁氏もトークに出席するとあって、別の興味も。

というのは、鵜山氏は昨年就任したばかりの芸術監督を1期で退任することになって、その過程について不透明との批判が相次いでいたため。(関連記事は こちら と こちら
会場でそのことに質問が及ぶと、鵜山氏は穏やかな口調で、

「お騒がせしております」

そして、淡々と今後の予定を語るのみで、そうした結論にこだわっている様子はみせなかった。

むしろ、

新国立での11年前のオープニング作品が、自身が演出した「紙屋町さくらホテル」 (井上ひさし:作)であったことを取り上げて、
勝ち組の集団とも言える国立の劇場でも、上演されるのは負けた人たちのエレジーではないか

と付け加えることも忘れなかった。

鵜山氏は、穏やかに見えて精神的には強靭であるのだろう。

それを知って、涼しい風が流れた。


       718シアタートーク.JPG


新国立劇場




[お・ま・け]

夫の出張みやげ。
熱いものと、冷たくて美味しいもの。


       718大阪みやげ.JPG
                 熱いもの:大阪みやげ 

       718ぶどう大福.JPG
               冷やして食べる:博多みやげ



≪陸の過ごし方≫

暑いからね。


       718頭を冷やす?.JPG
                 頭は冷やすに限る?

       718伸ばしたり.JPG
                  足は伸ばしたり

       718縮めたり.JPG
                    縮めたり
      

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『かもめ』 [演劇]

チェーホフの代表作。
これまでに多数の翻訳本がありながら、今回の上演用に新たに翻訳されたという贅沢さ。
3月にオープンしたばかりの「赤坂ACTシアター」での記念上演。
もちろん、誰もが知る豪華なキャスト。
生涯に一度はこの作品を演出したい、そう熱望した演出家の手によるもの。

・・・観る前から相当に力が入った思い入れの強い芝居だった。       


『かもめ』 (作:A・チェーホフ、訳:沼野充義、演出:栗山民也)

座席数1300超という、かなり広めの劇場。
1階M列という私の座席が、予想よりも前方にあった。


       706赤坂ACTシアター.JPG

       706かもめポスター.JPG


19世紀末のロシアが舞台。
予備知識を持たないで観ると、登場人物の関係を掴むのに時間がかかりそうだった。
6組のカップルによる恋愛ドラマが、そうさせているともいえた。
例えば、このようなカップル。↓

①トレーブレフ(藤原竜也) → ニーナ(美波)
②ニーナ → トリゴーリン(鹿賀丈史)
③トリゴーリン → アルカージナ(麻美れい)
④メドベジェンコ(たかお鷹) → マーシャ(小島聖)
⑤マーシャ → トレーブレフ
⑥ポリーナ(藤田弓子) → ドルン(中嶋しゅう)

全くの片恋 (⑤)
かつての恋人 (①・②・⑥)
今はとりあえず結ばれている (③・④)

それらはどれも現在進行中という、ややこしさ。
そして、どれもが互いをしっかり見ることをしないという不幸せ。

さらには、前衛的な作法での芝居をめざす、息子・トレーブレフと、すでに名声を得ている大女優の母・アルカージナの対立。
ここに、母の恋人の売れっ子作家・トリゴーリンも絡んでの、芸術論議も加わる。

達者な役者たちのなかで、ニーナを演じた美波がいちだんと光り輝いていた。
前半は、白のドレスで裕福な地主の娘を明るく軽やかに演じた彼女が、後半では、黒を身にまとい、生活に疲れた売れない女優を演ずるという落差が鮮やかだ。

「私はカモメ」

簡単に撃ち落されてしまうカモメに例えて、そう自虐的に話すニーナ。
しかし、そういう彼女こそ、耐える能力を蓄えてたくましくなっていた。
彼女を今もなお愛し続けるトレーブレフには、そのたくましさが衝撃だった。

唐突に思えるラストシーンが、観る側に余韻を残す。
なにしろ、カーテンコールをしている役者たちのそばで、同時に最後のシーンが演じられているのだから。
何もかも中途半端なのに、ムリヤリに幕を下ろすような象徴的なシーン。


       706上演スケジュール.JPG


休憩を含めて2時間50分。
新訳のせいか、分りやすいセリフで、笑わせる場面も多々あった。
ただ、長セリフに、聞く側の集中力が及ばないところも。
つい、うつらうつら。
それに、チェーホフなどのセリフで聞かせる芝居を観るには、この劇場は大きすぎるのではないだろうか?

出来たら、コクーンあたりで、KERA(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)に演出してもらえたら、とワガママな感想が頭をよぎった。


※※※※※

[お土産等など]

赤坂へ行けば必ず立ち寄るお店【相模屋】で、あんみつをおみやげに。

※このお店を出た後に、赤坂の街を闊歩する小島聖さんや、栗山さんたちスタッフに出くわした。
彼らに気付いていながら振り返ったりしないのが、赤坂の街らしかった。


       706あんみつ三人前.JPG
                 あんみつ 三人前を購入

       706自分で調合.JPG
                とりあえず 一人前が出来上がり


そして、

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              夫の大阪みやげ モチクリーム

そして、そしてこれも


       706ミミちゃん制作.JPG
                   【ミミちゃん】制作の手提げ大・小
              左端は、北海道産のかりんとう(胡麻・十穀)


       706陸も見上げる.JPG
                   陸にも?



≪今週の陸≫

何が起きる?


       706足で撫でて.JPG
                  陸にしのびよる足

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                「そこを撫でて」 えっ?  


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誕生会にて [出来事]

このお店に来たのはこれで3度目。
住宅地の一角に紛れてあって、なかなか辿り着けない。
番地を頼りにぐるぐる廻って・・・やっと見つけた次第。
それなのに、お店の前には行列が絶えない。


       628そば.JPG

       628野中.JPG
                 この日の暖簾 (H20.6.28撮影)

       628冬の暖簾.JPG
                 前回の暖簾  (H19.12.13撮影)


今日(28日)は、K君の誕生日祝いをここ【野中】で。
土日には予約を受けないというから、開店早々に着いた私が、総勢5名の座席を確保する。
待つことおよそ30分。


       628紫陽花2.JPG

       628黒豆茶を.JPG
                    黒豆茶を頂く

              

K君たちが揃った頃には、満席の店内。

実は、私がK君に会うのはこれでやっと2回目。
初対面は2年半前のこと。
彼が喪主を務めた葬儀(社葬)の席だった。
彼は父を突然亡くした。
友人のお兄さんの息子が彼で、私もその社葬に参列させて頂いた。(その記事は こちら
気遣う友人には内緒で参列したので、彼について記憶にあるのは恰幅の良い後姿ぐらい。
だから今、当時よりは体重の落ちたK君を目の当たりにして、その人だとは分らなかった。
話すのはもちろん今日が初めて。


       628玉子焼き.JPG
                  いつも注文 玉子焼き (一皿分)
 
       628天ざる.JPG
              名物 季節の天ざる (一人前) かなりのボリューム


「サウスポーなんですね?」
彼が左手に持った箸で、玉子焼きを上手に摘んだから。

「うわー、金本みたい」
彼から右投げ左打ちだと聞いて。

「卓球はやっぱり左手で?」
彼が県大会に優勝するほどの卓球の腕前だと教えてもらって。

・・・・・・・・・

友人が誘ってくれた、今回の誕生会。
私の真ん前に座ったK君に、こんな会話で相すみません。
本当は仕事の話をと思ったけれど、付いていけそうもなくて。
それにしても、もう少しまともな会話は出来ないものか。

次回からはもうちょっとマシな会話を。
とりあえず、一句。


紫陽花や 誕生会の 泣き笑い


おあとがよろしいようで。


       628外の様子.JPG
                   外で待つ人々


実は、よろしくなかったことが一つ。
せっかくの誕生会なのに、全員の写真を撮らなかったこと。
お腹いっぱいで、頭が回らなかったという恥ずかしい話。
何のためにカメラを持っていったのか、と夫にどやされる始末。
こうなったら、来年の誕生会も呼んでもらうしかない。
いや、すぐ明日にでも。

玄蕎麦 野中



≪陸の一週間≫

陸も呼ばれるのを待っている。


       628目を合わせる.JPG
                新聞を自分で椅子から落として、エサをねだる

       628期待する.JPG
                  この新聞の上に エサをちょうだい!

       630ひまわりのバンダナ.JPG
                シャンプー後に ひまわりのバンダナをつけて

       630ひまわりが見える?.JPG
                門番する陸 誰かに呼ばれるのを待っている?

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『ラスト・フレンズ』 [テレビ]

『ラスト・フレンズ』CX)が終わった。

ドメスティック・バイオレンス(DV)や、性同一性障害が前面に扱われて、これまでのドラマとは違う注目が集まった。
旬の俳優たちを使うことで、DVの恐ろしさが身近になり、異性を愛せない切なさが伝わったと思う。
過去形で語られるナレーションが、これから起きる不幸を暗示しているようで、目が離せなかった。
ドラマはどんな結末を迎えるのだろう?と思いながら。

ところが。。。
良く言えば、救われる結末だった。
正直に言えば、夢のように思える結末。

途中からこのドラマを観始めた私のように、
回を追うごとに視聴率が上がって注目度が増したことにもよるのだろう。
テレビが与える影響力を意識せざるを得なかったに違いない。
・・・この結末からそう思ったのは私の勝手な感想で、本当のところは分らない。

実は、製作者側の意図を伝えるスペシャルトーク↓が、最終回放映の2日前に予定されていた。
TVドラマは社会を変えられるか ~『ラスト・フレンズ』が発信するメッセージ】

この催しを知りながら、あっけなくスルーしてしまったことが今となっては悔やまれた。


ラスト・フレンズ

ラスト・フレンズ

  • 作者: 浅野 妙子
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2008/06/20
  • メディア: 単行本

そういえば、OUT (桐野夏生著)もそうだった。
この小説は、テレビだけではなく、映画化や、舞台化もされ、それぞれに高い評価を得ているが、
結末は必ずしも原作通りには描かれていない。
いわば犯罪者である主人公が、外国へ逃げおおせるというのが、桐野が描いたラストシーンだった。
社会倫理に反するこの結末を、映画や舞台では描けても、テレビでは難しい。
テレビでは反響が大きすぎるというべきか。


OUT(アウト)

OUT(アウト)

  • 作者: 桐野 夏生
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1997/07
  • メディア: 単行本

それでも、テレビドラマの時計は少しずつ廻っているのだろうか?


※※※※※

[新宿にて]

時計が確実に廻っている、新宿から。
       

       621サミット警戒.JPG
                      地下通路

       621開通.JPG
                   伊勢丹地下入口

       621エクレア.JPG
              【JPエバンのエクレア】 毎週金・土・日に復活販売(夏まで)




≪陸の一週間≫

陸の先週の時計から。
散歩中に。


       621いい匂い.JPG

       621アジサイを教える.JPG

散歩後に。
カメラにも気付かず。


       621手で押さえる.JPG              

       621いい気持ちです.JPG


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